日立、北米における産業事業の強化を目的とした、Hitachi Industrial Holdings Americas, Inc.の設立を発表

即日発表

日立は、市場の変化やニーズの多様化に対応し、デジタル技術を活用して現場と経営をつなぐトータルでシームレスなソリューションを提供する事業基盤の構築を目指しています。

2020年4月1日、東京・シカゴ –日立製作所 (TSE: 6501, “日立”)は、 Hitachi Industrial Holdings Americas, Inc.を設立したことを本日発表しました。(会長：青木正和； “Hitachi Industrial Holdings Americas”)⁽¹⁾ 北米における産業事業を強化するため、2020年4月1日に設立されました。 米国に本社を置く2つの会社、エアコンプレッサー事業を行うSullair, LLC（“Sullair”）と、JR Technologies Group, LLC（“JR Technology Group”） つまりJR Automation Technologies, LLC（“JR Automation”）を中心に運営され、傘下のロボットSI事業を行う会社⁽²⁾と一緒にHitachi Industrial Holdings Americasは、日立の産業部門の下で、北米での統合事業を行います。

これにより、日立は、北米の産業・流通エリアで起きているダイナミックな市場の変化や需要の多様化に迅速に対応するとともに、北米の日立グループ各社と連携した事業基盤を確立し、デジタル技術を活用して現場と経営をつなぐことで、全体最適化を実現するトータルでシームレスなソリューションを提供していきます。 これにより、顧客の経営改善だけでなく、事業全体の価値を高めることに貢献します。

日立は、2021年中期経営計画で掲げた様に、デジタル技術を活用して社会や顧客の課題に革新的なソリューションを提供する社会イノベーション事業を加速させることで、グローバル企業からグローバルリーダーへの変革を目指しています。 日立の産業分野は、5つの成長事業領域の一つであり、重点投資領域でもあるデジタル技術を活用して、職場と経営層、あるいはサプライチェーンに存在する“境界”の問題に対し、トータルでシームレスなソリューションをグローバルに推進し、2021年中期経営計画の基本方針に基づき、新たなビジネス価値の創造を目指しています。

日立は、製造・物流分野で高い成長が見込まれ、先端技術の導入が進む北米市場に参入するため、2017年7月にSullair社を買収するなど、さまざまな取り組みにより事業展開を加速させています。⁽³⁾,その後、2019年12月にJR Automationを買収しました。⁽⁴⁾ JR Automationは、自動化需要の高まりに対応するだけでなく、IoTの観点から製造現場で重要な大量のデータを収集するロボットSI事業を手掛けます。

このような背景のもと、Hitachi Industrial Holdings Americasは設立されました。 米国の多くのメーカーが集中する中西部の中心地であるシカゴに拠点を置く同社は、SullairやJR Automationだけでなく、マーキングや駆動装置などの製品を扱う工業製品事業をはじめとする北米の産業事業全体の戦略立案やコントロールタワーの役割を担っていくでしょう。 さらに、Lumada⁽⁵⁾ ソリューションを提供しているHitachi Vantara LLCとも協力し、日立は、産業・流通分野のデジタルソリューション事業を拡大していきます。 本スキームのもと、日立は、北米におけるSullairとJR Automatonの強固な顧客基盤と豊富なリソースを相互に活用し、デジタルソリューションと製品を組み合わせたトータルでシームレスなソリューションを提供しようとしています。 北米グループの産業部門のグローバル総売上高を2018年度の約730億円から2021年度には2,000億円に引き上げることを目指しています。

1. Sullairの持株会社であるSullair US Purchaser Inc.の社名を変更し、2020年4月1日に設立。
2. Sullairは2020年4月1日からHitachi Industrial Holding Americasの100％子会社となり、JR Technology Groupは2020年6月（予定）となります。
3. 日立製作所ニュースリリース “米国の空気圧縮機メーカーの買収に伴う譲渡実行日の決定に関するお知らせ” 2017年7月6日発表。

   http://www.hitachi.com/New/cnews/month/2017/07/170706a.html

4. 日立製作所ニュースリリース “日立、JR Automationの買収を完了” 2019年12月27日発表。

   http://www.hitachi.com/New/cnews/month/2019/12/191227.html

5. Lumada：顧客データから価値を創造し、デジタルイノベーションを加速させるために、日立が高度なデジタル技術を活用して開発したソリューション、サービス、技術の総称。

日立製作所の執行役副社長兼執行役員である青木正和氏のコメント

Sullair、JR Automationの買収に続き、Hitachi Industrial Holdings Americasの基盤ができたことで、北米での事業を展開するための基盤ができたと確信しています。 今後は、日立の製品、操作技術（OT）、情報技術（IT）、そして最先端のデジタル技術を組み合わせることで、サイバー世界の分析とその結果が瞬時に実際の現場に反映される、北米のお客さまのための“最先端産業”の創造を実現していきます。 社会的・環境的・経済的価値の向上に貢献することを目指していきます。